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「翼を授ける」終了します。

突然ですが、更新滞ってますが、タイトルのとおりです。

最近、いろんな意味でリセット・リスタート感が強い日々を過ごしていて、
こういう場も、ちょっと心機一転したい気分となったためです。

「翼を授ける」は、3年とすこし続きました。
その前の「ライオンはトラより美しい」は、3年ちょうど。
そういうサイクルなのかもしれません。

ここでご覧いただいていた皆様、コメントいただいた方々、3年とすこしのあいだ(中途半端!)、
本当にありがとうございました!







新しいブログは(でもブログという形態です)、「アップルズ」といいます!

いまの時点では記事がないです(24時間以内にはアップするはず)!

よかったら今後はそちらをよろしくお願いします!

奥田民生 JAPAN TOUR MTR&Y 2010 中京大学文化市民会館

奥田民生、ひさしぶりのバンド形態でのソロワンマン全国ツアー。

去年のユニコーン復活大旋風のあと、今年突然行われた画期的なレコーディングライブ「ひとりカンタビレ」ツアーがあり、その録音音源のアルバム「OTRL」リリースされ、今年の夏フェスではユニコーン(未発表の超名曲披露あり)とソロの両輪全開、ととにかく一つ一つの動きが全部衝撃的だった。
今年はもう表立った活動はないかな、と思ってたところに夏の終わりにいきなり発表された今回のツアー。ツアータイトルもシンプルで本数も民生にしてはかなり少なめ。結構急ごしらえでやることになったのかなという印象。

中京大学文化市民会館は初めて行くホール、オーケストラ演奏がよく行われているだけあって、いかにも音楽用なホールの作りで、音がよさそうな印象。

※この先、ツアー中のライブについてネタバレがあります。



追記を表示

STAn ワンマンツアー2010『当たり屋 is NOT DEAD.』 池下UP SET

もうライブから2週間も経ってしまったけれど、簡単に感想を残しておきます。

STAn、本当に久々のワンマンツアー。
メジャー契約が切れて以降、それ以前に比べると活動が少々停滞気味になっていて、それに反比例して新曲やライブが良くなっていたので、待望のライブだった。

池下アップセットは50~60人くらいの入りだったかな。
明らかに赤字だよなー。しかしその分観客の濃度は高かったと思う。

細かい客順はもう覚えていないけれど、とにかく圧倒的なグルーヴの演奏と高性能なメロディと歌詞に圧倒され続け、踊らされ続ける素晴らしい内容だった。
ワンマンツアー用にか何曲も新鮮で音楽的におもしろいアレンジがくわえられている楽曲があって、とても楽しめたのと同時にこのワンマンに込めたバンドの熱量が聴いているだけでヒシヒシと伝わってきた。

そう、とにかくこのライブを通じて感じたのは、彼らがいまどうしても(経済的に厳しくても)ワンマンをやりたい、という表現衝動の爆発だった。
ライブ開始から6曲、ひたすらにテンション高く、比較的最近の楽曲を連発し、簡単な挨拶を挟んでまたさらに楽曲を披露していく、という感じでライブの本編の2/3くらい進んでいったと思う。
それは濃密で目くるめくようなロック万華鏡で、絶対にフェスやイベントやツーマンなどでは体験できない世界だった。
STAnの多彩な楽曲を、いろんなベクトルからチョイスし畳み掛けるようにパフォーマンスし、それを全身で受け止めるファン濃度の濃い観客と熱量を交換し合いながら笑顔で確かめ合うこと、それを死ぬほど欲していたんだろう。って、観ているだけで分かるくらいステージ上の3人は集中し、熱く、研ぎ澄まされ、そしてめちゃくちゃに楽しそうに演奏していた。

S.T.An、THE FIRE、Born to be mildといった最近のキラーチューンたちはもちろん、ダルい男、J.D.といった古めのファン(僕)感涙の名曲も、Dragon dance、Ice candyといった最新曲も本当にどれもこれも最高!

ようやくのMCをはさんで後半1曲目は、前からある未音源化のレア曲I hate you投下!大昔に1回聴いていたかもしれないけど、これ最高すぎる!このSTAnらしい毒舌感。小気味よくでもタメのあるファンキーでダンサブルなリズム。音源化熱望。

あと、多くの人達、そしてこれもとてもとても久しぶりに聴けたALL BLUESあたりの、シリアスで本質的な、世界への警告の歌が、じっくりずっしり聴けたことは、本当に嬉しかった。この重量感は、どうあがいてもワンマン以外では出しにくいものなぁ。熱唱を通りこして激唱しているkygの本気さをみて、ポリティカルなメッセンジャーとしての彼も溢れるほど健在だと確認できたのも嬉しかった。
この衝動をアウトプットできずにいたんだから、それは爆発するよなぁと思った。

後半はタイガーアイ!毘沙門天!そしてイチゴジャムを客席に放り投げてのkygのイチゴジャム!!
…言葉にならない。超最高(←バカ)。
本編ラストはNazca、アンコールはULTRAMAGNETICSTANS、少ない観客なのに拍手鳴りやまず、2回目のアンコールはTHE SONGで大団円でした。

観終わって、STAnは小文字のnになって、音の再構築、バンドの世界観の再構築を丁寧にちゃんとゼロベースでやり直して、いつしか完全体になっていたのに、それをドバーッと吐き出す場がしばらくなかったということじゃないかと感じた。
それくらい、Mちゃんがいなくてはありえない楽曲ばかりアレンジばかり。3人のバンドという有機体の塊感もものすごいことになっていた。
ああ、このとんでもなさがもっと多くの人に届かないものかと、いいライブすぎて逆に悔しくなるような、本当にいいライブだった。

ダンスミュージックもヒップホップもファンクもブルースも、みんな飲み込んでロックで吐き出す、でも天使のメロディと悪魔のグルーヴを備えた高性能なロックバンド、絶対必要だろ。

週末Diner vol.2 名古屋クラブクアトロ

ひさしぶりのGOING UNDER GROUND、期待のバンドplenty、そして衝撃のドラム後藤が近々脱退というandymori。と、もうとにかく楽しみというかなんというか、とにかく絶対観なきゃいけないイベントになった今回の週末Diner。

クアトロは最終的にソールドアウトとなったらしく、満員の入り。今回もフロアのサイドにターンテーブルが置かれて、DJ&司会進行が行われるスタイル。
そして恒例のエアー乾杯で最初のバンドが呼び込まれる。

plenty
いつもどおり新人らしからぬフワーッとした感じでステージにあらわれ、全くあせる様子もなくゆっくりと準備をし、いきなり突き刺すように音を鳴らし始める。この感じが、それだけで凄まじくカッコいい。
1曲目は理由、印象的なサビがなんども繰り返されるこの曲は、癖になる、耳に残って離れなくなる、という意味では、自分内では彼らの曲の中で群を抜いている。最近聴けてなかったので、とても嬉しかった。
MCも相変わらず朴訥とした言葉少ない感じではあるけど、どこかほんわかとした和やかさ。その感じと、鋭くて痛くて毒々しさもある表現が、実は自然に地続きであることがライブを観るたびに理解できていく。
自分の周りの理不尽で窮屈でなす術もない圧倒的に巨大な世界という力に、深い諦観と絶望を感じながら、それでも日々を歩いていく意志。というようなことか、うーん、ちょっとしっくりこない。まだまだこのバンドは深い。
中盤に披露された新曲がとても歌メロが湿っていて、サウンドもこれまでの楽曲よりシンプルな構成で、よかった。詩の内容からたぶん来年1月リリースのシングルの1曲「人との距離のはかりかた」だと思われ。
後半は拝啓。皆様で圧倒的な暗黒の衝撃を浴びせて、枠でその重苦しい空気を突き破っていく爽快感の中でライブは終了。
ちょっと江沼の歌声が本調子ではなかったように感じたけど、やっぱり新人バンドとしては破格に凄いスケール感がある。次のシングルはもう少しポップに開かれた、シンプルで力強いメロディをもった楽曲が揃っていそうだし、今後の展開が楽しみすぎる。
というか、はやくまた彼らのワンマンが観たいなぁ。濃いい世界観を持ってるだけに30分程度じゃ物足りなく感じてしまう。

ここのステージ転換のタイミングでターンテーブルのブースに丈さんが登場して、飛び入りで弾語り!しかも曲はハミングライフ!「in 矢場町(クアトロがある場所)」バージョンで歌い上げる。うーん、あらためていい曲だし、丈さんの歌声もやっぱりほんと素晴らしい。

YOUR SONG IS GOOD
やついいちろうのミックスCD収録の楽曲しか知らなかったこのバンド。かなり有名なバンドなのだろうけど、基本インストということすらあまり知らず。
とにかくステージ上のパフォーマンスもだけど、フロアの熱狂ぶりが凄かった。モッシュとダイブの嵐。
楽曲もピースフルな空気感がいい感じで、ダンスミュージック的快感もあるし、生っぽいグルーヴもあるし、フィジカルに心地いい。
インディーのバンドでここ数年インストバンドをちょいちょい見かけるけど、いま思うとこのバンドに影響を受けてたりするのかな、と思うような完成度を感じた。

ここのステージ転換でも丈さん登場!今度はアゲハ!本当に普段のライブではまず味わえないスペシャルな弾語りが聴けて、嬉しいかぎり。
ただ、GOINGファン以外もかなり多いフロア全体を見ると少々アウェイ感はあったけど。

andymori
いやーもうほんと、あんまり何回も書きたくはないけど、本当に惜しい。ステージが準備されていくあいだも切ないったらなかった。
ライブはいつものようにつんのめるグルーヴで一気に疾走して圧倒的な熱と蒼さを放つ、彼らにしかできない彼ららしいライブ。
小山田くんのボーカルが最初から鬼気迫る勢いでちょっといつもの美声ではないトーンだったので、3人でのライブも残り少ないから感極まっているのかもと勝手に感動していたら、中盤のMCで「風邪ひいてしまってこんな声で、普段はもっと違うんだけど、これはこれで頑張ります」みたいなことを言っていた。風邪かー。
しかしやっぱりandymoriは凄い。特にドラム。9月のワンマンでも思ったけれど、イントロやアウトロなど、主に楽曲のストーリー性や世界観を創りだすSE的な部分の音が、素晴らしすぎる。作者の小山田くんが描いた世界を忠実に再現しているのか、自分なりの色を加えているのか、その辺のメカニズムを知るにはあまりに期間が足りなかった。たぶん、この日が僕が生で観られるandymoriの後藤のラスト。
本当に残念で悲しくて、しかしとてもいいライブだった。

GOING UNDER GROUND
ケイタイモをゲストに迎えた5人編成でステージに登場。というかいっさんの髪がとんでもなく長すぎて大変なことになっている。
1曲目は、なんとチェロ。初期の蒼く切ない世界感が瑞々しく会場を満たす。
続いてLISTEN TO THE STEREO!!へ。一気に時間を飛び越えて現在のゴーイングへ。ガッチリどちらの楽曲も熱く表現できるとところに、バンドがいい状態なんだと感じられた。
中盤ではリリース前の新曲LONG WAY TO GOを披露してくれた。「オーオーオー」という勇ましいコーラスに乗って歌われるのは、明らかに松本素生自身のリアルストーリー。ドキッとするほど生々しい。ヒダカプロデュースのクオリティ高いドライなサウンドに、ゴーイング特有のウェットな切なさがブレンドされていて、これはかなり素晴らしい化学反応。これまでの数々の名曲に比べてどうとかは今回聴いただけじゃ分からなかったけど、このバンドにとってとても大事な曲になっていくだろう特別な感じはビシバシ伝わってきた。
あと中盤ではショートバケイションもよかったなー。ナカザのMCキャラはどんどん大変なことになっていっているけど(もう戻れないな、あれは・・・)、アレンジも変わってカッコよかった。
後半は思春期のブルーストワイライトだったかな。思春期のブルース、もともとかよわきエナジー以降のリスナーなので、あんまりなじみはなかったのだけど、ここ数年よく披露してくれることもあり、最近好きになった。この曲とチェロは彼らの原点だし本質だと思う。
トワイライトも4人になって以降のアレンジからまたちょっと変わった気がして、それもよかった。
そんな感じで短いながら中身の濃いいいライブでした。この少ない曲数のなかにごく初期の曲を2曲、最新曲を2曲という極端なバランスなのが、彼らのいまのモードのように感じた。原点回帰しつつ、サウンド的には冒険していく、まさに最新曲LONG WAY TO GOはそんな感じだし。
この日のフライヤーで次回ツアーの名古屋公演日程が発表されたけど、それまでにアルバム出るのかな。大期待。

ゴーイング後、アンコールを求める拍手が湧き起こる。4組のライブ後だし、第2部の開始時間も迫っていたので可能性低いかと思っていたら、松本素生登場!
「ありがとう、1曲だけやろう!」
と、言って、なんとandymori後藤を呼び込む!そしてさらに丈さんも登場!
センターのマイクスタンドにギターを抱えた松本素生、その後ろのドラムセットに後藤、そして舞台のはしのシンプルなドラムセットに丈さん。もうなんだか、それだけで涙腺が緩むようなスペシャルな光景。
ズッシリとしたミディアムテンポ。一音一音が快感のツボを押しまくる後藤のドラム。それに合わせて的確に合いの手を入れる涼しげで軽やかな丈さんのドラム。そしてちょっとレイドバックげな激渋いブルージーなギターを奏でながら歌いだされたのは、なんとグラフティ
聴いているあいだ中、鳥肌立ちまくり。ギター1本とツインドラムという変則的な、とてもロックな編成で最高の音楽が奏でられる特別な瞬間だった。もちろんもう少しで後藤がandymoriから脱退するということもあっての、この特別なセッションだったんだろう。それもまた感動的すぎ。
眩しすぎて、温かすぎて、貴重すぎるアンコールの1曲は、しかしあっという間に終了。ただただ素晴らしかった!

そんな感じで素晴らしいイベントでした。
というか、意図したわけではないだろうけど、それぞれのバンドストーリーの中でも重要な場になってたりして、本当に濃密なライブだった。
後藤の脱退は本当に残念だけど、andymoriの今後には注目したいし、LONG WAY TO GOという明らかにポイントになる楽曲をまたも生み出してしまったGOINGの次の作品も気になる。

エアー乾杯や、ナカザの似顔絵、素生のフリーマーケットなどのこのイベント独得のノリもいい感じにこなれてきた印象があるし、週末Dinerは今後もずっと続いていってほしいところ。春にまたやるとか言っていたけど、ほんとうかな。期待して待っておきます。



The Analogfish Orchestra 九段会館

アナログフィッシュの毎年恒例の夏のワンマンライブ「ナツフィッシュ」で突然発表されたという「The Analogfish Orchestra」。
アナログの3人を含む総勢10名のミュージシャンがステージにあがる、ということ以外はあまり事前情報もなく、どんなライブになるのか、期待と不安に胸膨らませながら久々にライブ遠征。

開場の1時間前に九段下に着いてしまったので、靖国神社と武道館をさらーっと散策。
武道館は槇原のりゆきのライブだったようで、大盛況な様子だった。マッキーのライブ、いつか観てみたい。

会場である九段会館は雰囲気あるモダンな洋館のよう。
とりあえず会場限定先行販売のナイトライダーズを購入、ようやくこれでナイトライダー3が聴ける、ていうか、3は初音源化なんだから単独のトラックも収録して欲しかったなと。

そして、開場時間を15分くらい過ぎてようやく開場。
会場内も雰囲気のあるホール。1階席だけで600人以上は入りそうで、2,3階席もある。ほとんど埋まっている感じがしたので、アナログフィッシュ史上最多動員ではなかろうかと。
ステージ上には2つのドラムを中心にキーボードやマイクスタンドがところ狭しと並んでいて、なんか壮観。どんなライブが始まるのか、ドキドキする。

開演時間を10分以上過ぎたころ、ふと客電が消え、ディズニー風味なドリーミーなオーケストラっぽい音楽が鳴り響く。
そして、メンバーがずらりとステージへあがる。すでにフルメンバーに近い。
1曲目はPARADOX。静かにずっしりとした歌いだしから徐々に音の厚みを増していく展開が、この大人数の構成に素晴らしくハマッている。しかもホーンっぽいシンセがもともと入っているので、ホーンアレンジも自然に決まる。ギターも2本。コーラス隊もいる。
その全体が放出する分厚いサウンドの圧倒的迫力。さっそく、このチャレンジでバンドが見せたかったものはこれだったんだ!という感じがビシバシ伝わってきた。めちゃくちゃいい。
PARADOX終わりで下岡さっそくガッツポーズ。佐々木も身振りで興奮を表現。客席も一気にふだんと違う特別な高揚感に包まれて拍手が鳴り止まない感じ。
簡単な挨拶のあと、なんとLiving in the city!うわぁ、これ相当久々に聴いたような。
ひさしぶりすぎて歌詞をすみずみまで吟味して、メロディを一音一音噛みしめて聴きましたが、もうどこをとってもどう考えてもこれ、名曲だ!優しくて鋭くて悩ましく美しいポップソング。
しかも、こうして時間を経過してから聴くとあらためてその達観した視点や普遍的なメッセージに驚かされる。
この曲はホーンのアレンジが完全に新味になっていて、新しい味付けが足された感じで、それも特別感があってよかった。
続いてClap Your Hands!で一気に盛り上げていく。この柔らかな高揚感はいつ聴いても格別。
そしてCityCity!これもびっくり。Cityって…どんだけひさしぶりだろう。一時期狂ったように繰り返し聴いてたなぁ。印象的なコーラスで始まって、ユーモアのあるアレンジと大胆な曲展開が暴れ馬のようで、でも素晴らしくポップな、ほんと奇跡的名曲だと超個人的には思ってる大好きな曲。

と、4曲が終わったところで、佐々木が各メンバーを紹介。ビッツくん以外の全員がいたのかな。
そして紹介されたメンバーはステージから掃けていき、木村さんと3人が残る。木村さんだけ紹介なし。その疑問に少しざわつく会場。
「なんか大事な人、忘れてないか」
と下岡。そして佐々木あせりながら木村さんを紹介。
まあでもほんと、これだけ新しい挑戦をしてるステージで、ちゃんと抜けなく紹介して、とかかなり大変なことなんだろうなと心の中でフォロー。というかその意味でも、この人たちにとってはほんとになれない新しいことへの挑戦になっているライブだと思う。

ここで、いつもの4人編成になり爽やかで伸びやかな佐々木新曲へ。
続いてLOW。このライブで初めて普段のライブと変わらない編成、変わらない選曲。このグルーヴ、このシンプルな音構成。正直、どうしてもどこかしら大味になるオーケストラ編成より、確実にロックとしては心地いいと言わざるをえない。逆に普段からどれだけ奇跡的なアンサンブルを聴かせているかがくっきり感じられた。
さらに下岡新曲。
キーボードとベースとドラムのみからなるゴツゴツとしたビートが、ダンスミュージックっぽく繰り返されるそのうえに乗って、下岡がたたみかける様に言葉を連射する、刺激的な構成。Phaseというタイトルらしい。明らかに新鮮なモードにギアが入っていることを感じさせる抜けのいい1曲。後半、爆発的に掻き毟られるギターもかっこよかった。

ここからはまたコーラス隊やギターが加わってのオーケストラ編成。
下岡と佐々木が珍しく立ち位置を入れ替えたと思ったら楽器もチェンジ。そして始まったいつのまにかは、いきなり出だしで下岡がミスしてやり直すハプニング発生。
アナログフィッシュオーケストラの紅一点、素敵ボーカル柳田久美子が佐々木と一緒に歌う演出が素晴らしい。というかこのライブ、ほとんどがそんなのばっかり。
そしてしっとりと印象的なイントロから僕ったらへ。ロマンチシズムがナイーブに溢れ出す佐々木の素敵ラブソング。
そしてここでついに、アナログフィッシュオーケストラ最後のひとり、ビッツくんこと菱谷昌弘を呼び込む。
「州がいないときに、この曲ができて本当によかった。あの頃の俺たちには必要な曲だった」
と下岡が語り、ツインドラムによる平行へ。ステージが低い会場だったので、ドラムの2人が見えにくくどちらが叩いているか凄く観たかったけど曲中はよく見えず。音的にはいつものタイトでど迫力な音だったので、2人が一度に叩いてるようには聴こえず、何小節かごとに交互に叩いているのだと思っていた。
いつもどおりヒリヒリと痺れるような衝撃の中で平行が終わり、ここで斉藤と菱谷のドラムソロが始まる。もうほんと超絶的に二人とも上手すぎ、気持ちよすぎ。しかし斉藤、やっぱり昔に比べて音が太く硬質になってきてるよなー。
あきらかにこの日のピークを刻む熱烈な拍手に包まれながら、あっさりとステージを去ろうとするビッツくんを下岡が呼び止める。
「この2人、なんでもないようにみせてるけど、水面下では白鳥のように凄いことやってるから」
と言って、平行の一部分を斉藤とビッツくんに叩かせる。まずはいつもの1人バージョンを斉藤が。そして2人バージョンをまず斉藤、そしてビッツくんとそれぞれに。あのタイトでシンプルな一つのリズムが2人によって叩き分けられていたことにビックリした。凄すぎ。
「あいつすごい時間をかけてあのパターンを考えて持ってくるからえらいよ、ほんと」
と、ビッツくんがステージを去ったあとに、嬉しそうに言う下岡。
で、マテンロー。どこか切なくも軽やかに雄々しく響く佐々木の歌声。そしてReady Steady Go。この曲の蒼さ、スポークンワーズな感じ、聴くたびに良かったり悪かったり自分の中の印象が変わるのがおもしろい。
さらに公平なワールド。この曲も特別な冷たさと引力を持った一曲だと思うのだけど、個人的にはこの曲が一番オーケストラ編成と噛み合わせが悪かったような気がした。

「基本に戻って次の曲はコーラスを」
とかなんとか下岡が言って、夕暮れへ。この曲はやっぱり本当に特別な一曲だとしみじみ思う。語弊がある言い方かもしれないけど、この曲が生まれたってことだけでもこのバンドが存在していることの意味になっているというか。
しかし、「オレンジになった」のくだりでオレンジでない照明が残念でしょうがなさすぎた。というか、このライブ、なれない会場だからなのか、全体的に普段に比べても照明の演出がいまひとつだったような。
そしてSayonara 90'sアンセムとオーケストラ編成で名曲を連発。アンセムでは佐々木がステージを降りて会場全体のシンガロングを煽りまくる展開もあり、一気に大団円な空気へ。
ラストは、世界は幻。どっしりとイントロからどこか陰鬱なのだけど溢れんばかりにほとばしるエネルギーを徐々に爆発させるように展開していくこの楽曲は、この大人数の編成にこれ以上なく最高にマッチして、もの凄い迫力を産んでいた。爆音の中を貫いて太く猛々しく響き渡る佐々木の歌声が、本当に素晴らしかった。

そして、アンコール。
大拍手に迎えられてアナログフィッシュオーケストラの面々がステージへ。
各メンバーとの馴れ初めをじっくりと、めずらしくとても饒舌に下岡が語っていく。
ほとんどがアナログフィッシュがごく初期のころからの長年の付き合いのよう。
この挑戦的なライブをやり遂げようとしている高揚感の中に彼らがいることが強く感じられたし、その語りの内容は、アナログフィッシュというバンドが多くの素晴らしいミュージシャン、バンドマン、戦友と出会い切磋琢磨して、紆余曲折のなかを歩んできていまここにいる、ということが、言葉の端々から如実に感じられ、なかなかに感動的だった。
下岡「それで柳田さんは、健ちゃんの知り合いだよね」
佐々木「うん、あの、飲み友達で…」
柳田「(食い気味に)友達じゃないです!」
というまさかの展開には、会場大爆笑。
そんな特別なライブの終焉のピースフルな空気感のなか、ラストはLife goes on
半分くらい柳田さんメインボーカルもある特別バージョン。
もう何度も聴いているこの曲は、年々このバンドの歴史そのもののようになっていく。あらためて、この曲が予言的な名曲だったことを感じさせた。しかし柳田さん、いい歌を歌うなぁ。
最後は10人がステージに整列して挨拶。もうなんか、神々しかった。
そんな感じで特別なライブは終了。


なんだか知らないけれど、本当に特別なライブだった。
それは、ただオーケストラ編成でのライブだったということだけじゃなく、斉藤の脱退と復帰と、10×10×10というメモリアルなライブと、Life goes onという名曲と、「NOW」で始まり「ハローグッバイ」で終わる「Life Goes On」という名のアルバムと、近年の活動のその全てが、なんか人生とか、季節が過ぎることとか、成長していくということの困難さとか、そういう「時間の経過のなかのいま」みたいな大きなテーマを感じさせていたアナログフィッシュというバンドのドキュメントとして、もの凄く沸点の高い集大成的シーンになっていた、ということが大きいのだと思う。
作品と活動が渾然一体となってそれがメッセージになるって、それは正しすぎるミュージシャンのあり方だ。

ということはありつつも、この挑戦的なライブが完全な大成功だったかというと、そうでもなかったとも思う。
もともと3ピースで成立していた曲を大人数で鳴らしたときのしっくりこない感を感じた曲があったり。
あとこの編成を生かした、原曲を大胆にリアレンジした曲が数曲あったらおもしろかったかなと思うし、カバー曲とか音楽的に振り幅広く遊んだ感じも聴いてみたかったかなともちょっと思った。

しかしアナログフィッシュ。ここにきて凄い良すぎる状態なのは間違いない。
というか、下岡新曲があきらかにまたとんでもなく名曲だったし、Living in the cityやCityをひさびさにやってくれたあたりも新しいモードと関係あるのかも、とか勘繰ってもいいのだろうか。
そういえばMCの中で、ナイトライダーズは今回はやらないけど、そのうち披露できる機会をちゃんと考えている、というような発言があったなぁ。これは年始くらいにツアーとかあるのかな。た、楽しみすぎる。
そして、そろそろ新譜情報がほしいところ。

Appendix

プロフィール

kngwayof

Author:kngwayof
名前:わぁ
所在:名古屋
性別:男
20071111ブログ始めました。
(冷し中華ばりに)
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